エアロゲルの分析

エアロゲルは主に以下の物性などによって評価されます。

かさ密度・気孔率

かさ密度の測定では大きさ・質量を測定して手計算で行うことが一般的です。ヘリウムピクノメーターで真密度を測定すれば、計算から気孔率を求めることができます。また透明エアロゲルにおいては、かさ密度などのデータを用いて屈折率を計算することができます。

熱伝導率

エアロゲルの断熱性は熱伝導率測定により評価されます。主な熱伝導率測定法と特徴は以下の通りです。

保護熱板法(GHP法)

エアロゲルに対し信頼性が高い方法です。測定可能な温度範囲が広いという利点があります。数ミリメートル厚以下のエアロゲルに対して断熱特性を測定することは困難(不可能)であるため、なるべく厚みと大きな面積をもったサンプルを用意します。

ヒートフローメーター法(HFM法)

エアロゲルに対し比較的信頼性が高い方法です。数ミリメートル厚のエアロゲルを測定することは困難(不可能)であるため、なるべく厚みと大きな面積をもったサンプルを用意します。

熱線法

簡易測定に用いられます。信頼性は保護熱板法やヒートフローメーター法など定常法に劣ります。

レザーフラッシュ法

原理上、低密度の多孔体においては測定誤差が大きくなり、熱伝導率が過小評価されます(断熱性は過大評価)。エアロゲルの評価に用いることはできません。

機械特性

圧縮や曲げなどに対してヤング率、応力―歪み曲線、破壊などを評価します。ヤング率はゴム材料同様に原点付近の傾きから求めることが一般的です。

可視光透過率

分光光度計や画像解析により評価されます。透明材料として用いる場合は全厚に対して70 %以上がおおよその目安といわれます。多孔体であるエアロゲルの可視光透過率の改善は散乱率の抑制と密接に関係するため、しばしば散乱率・ヘイズ値の評価があわせて行われます。散乱が少ない場合はランベルト・ベールの法則により、任意の厚みに対する透過率を見積もることが可能です。

比表面積

窒素吸脱着測定の結果からBET法で求めることができます。(比表面積計算では用いませんが、)エアロゲルは毛管力により構造変化が起こりやすいため、ヒステリシスや脱着側データを用いて議論を行う場合は十分検討する必要があります。